山梨県北杜市へ研修
「三分一湧水とサントリー南アルプス白洲工場へ」

日時 平成30年11月14日(水)

参加者 15名

目的「平成30年3月19日(月)、ブラジル・ブラジリアにて開催の第8回世界水フォーラムへ皇太子殿下ご臨席、基調講演(概要)
注 宮内庁ホームページにて公開

皇太子殿下の基調講演の「4、水を分かち合う」で「水を分かち合う大切さ」を触れられています。

触れられている内容の一部は、山梨県北杜市にある三分一湧水と呼ばれている江戸時代から使われてきた分水施設です。三分一湧水は今でも日量8,500トンという豊富な湧水があり、今では地域の豊かな農業を支えています。

水源地域は、八ヶ岳と呼ばれる南北30キロメートル、東西15キロメートルにも及ぶ山の連なりの南側にあります。

八ヶ岳は、かっては火山で、北部に原生林、草原、湖、が点在するのに対して、南部は険しく、2,500m以上の峰が連なっています。

溶岩や火山礫が多く、水がしみこみやすい八ヶ岳山麓では、降った雨や雪は地下水となります。地下水は、水を通しにくい粘土の層の上で貯えられやすいことから、標高約1,100m地点には多くの湧水があります。

しかし、こうした湧き水があるものの、これより下の台地には大きな河川がないため水が不足し、農業用水を湧水に頼らなくてなりませんでした。そして、この限られた水をめぐり集落同士の争いが絶えませんでした。また、大雨が降ると、「押ん出し」と言われるれる山崩れが頻繁に発生し、堰や用水路を押し流しました。山から流れ出てきた幅6mの巨岩であり、その被害を後世に伝えるために碑文が刻まれています。

水を分かち合うための努力と工夫が、この三分一湧水の名前に使われています。この分水施設では、名前の通り、湧水を「三分の一」に分け、下流にある3地区にその水を均等に配分しています。その仕組みはまず、湧き出た水を「分水池」と呼ばれる人工の池にいったん集めます。そして、この分水池の真ん中に「水分石」という三角形の石を置き、三方向に水を均等に配分します。

現在のように水分石の位置が固定されていない時代は木柱が置かれ、この位置に落ち着くまで地域の人々の間で様々な議論や試行錯誤があったことがうかがえます。

水を分かち合うために透明性が重視されてきたことから、この分水が目に見える形で平等に行われていることも注目されるべきでしょう。

また、この等しく分けられた貴重な水が盗られないように、そして、途中で水路が破損し、漏水をしないように、地域の住民が「水番」として、交代で水路の見回りを行います。

このように、この地域の人々が長きにわたり議論を積み重ね、巧妙な仕組みを構築し、透明性を担保することによって、干ばつや水災害と戦いながらも、水を分かち合い、争いを減じてきました。このうるおいを感じさせる三分一湧水は、水を分かち合うことのシンボルと言えます。

私たちは三分一湧水をこの日、何度も何度も、いつまでも見て、三分一湧水の持つ意味をかみしめ研修をしました。

次いで、サントリー南アルプス白洲工場へ向かい、広大な樹林の中の工場を研修して、ここでも、水の持っている尊さを実感しました。




三分一湧水とサントリー南アルプス白洲工場へ
 
三分一湧水へ向かう仲間たち

英知の三分一湧水
見入る三分一湧水と吉田氏 三分一湧水 湧き出ている源 
三分一湧水 碑 三分一湧水 樹林
三分一湧水 小水力発電 サントリー南アルプス白洲工場 「生命の水」
サントリー南アルプス白洲工場 その1 サントリー南アルプス白洲工場 その2
サントリー南アルプス白洲工場 賓のある試飲