台風19号(2019.10.12) 金目川は?人と生き物は?


 恐ろしい、強風と豪雨の台風19号が伊豆半島に上陸して関東・東北を襲来しました。その時、金目川は、もう少しで氾濫の危険水域に達して、どう避難しようかと、息苦しい思いは、極のきわみでした。家の周りの、水回りは大丈夫か、しっかりと、何度も見回り、我が手とスコップで、雨の降るなか、仕事しました。強風で屋根は大丈夫か、心配の種は尽きません、妻は2つのリュックに最必要なものを詰めて備えました。
 NHKのニュースは「命を守れと」何度も何度も放送していました。ひ弱になった私や妻には厳しい思いでありました。80歳を超えた私にとって自然災害の脅威は最大級の恐れでした。体力の低下は、気持ちを奮い立たせたが、いかんともしがたい事実です。
 息子からの避難においでとの連絡は、天の助けだ、高台に住む息子宅は安全で、ほっとしてあたたかい気持ちになりました。
 知人が撮影した、金目川の台風19号時の写真を見てさらに恐怖は高まりました。

 翌13日の快晴の午前、心配で金目川の実査をいたしました。川は濁流だ、生い茂っていた川原の雑草は跡形もなく、川原は砂利と礫に急変していました。金目川の左岸・右岸とも、あちこちの箇所で氾濫の危機がすぐそこであったと実感しました。
 台風19号が去って、4日たった16日に再び、金目川の実査に出かけました。濁流が白濁の流れに変わっていた。S字のカーブに沿って流れ、当たるところは低くなり強く当たっていました。S字のカーブはそこかしこにできていて、半端でない強い流れになっていました。S字のカーブはくねりの長さは幅の6倍が下流にむかってくりかえし、同じような形態でありました。
 途中の金目川で、マガモが7羽、嬉しそうに泳いで私を歓迎してくれたが、すぐに川の中央へ泳ぎ去っていった、その光景はほほえましい自然の美でありました。
すると、左から右へ、スイーといきおいよくコバルトブルーのカワセミが1羽飛揚していった。さらに、ゴイサギがいつものようにジーとたたずんでいました。鳥たちは、もう、台風の前と同じようにしていました。
 魚はどうしているかと思い、湧水ポイントで集中して目視を続けたが、魚の姿を目視できませんでした。台風前の10月上旬、強いリーダーが先頭に立って引率するアユの群れを目視したばかりでありましたが、台風のあとは見ることができませんでした。金目川の海老たち「ヌカエビ、ヌマエビ、スジエビ、」がここ4年の間にシナヌマエビ外来種に侵されて、今ではほとんどがシナヌマエビの天下です(東海大学北野教授の見解)台風19号で水辺の水草やヨシがなくなって、生き残れるかを調査してゆくべきと考えます。特に、ヨシの根をすみかとしているヒラテテナガエビが懸念されます。大きな岩も台風で流され、U字ブロックも流されて、魚たちが心配です。
 金目川が大増水して、支流が本流へ流れ込めない、支流の出口は本流の砂利や礫で高くなり、流れ込めない、魚はやや、穏やかな支流に逃げ込んでジーと堪えてほしいとの強い願いです(古老の語りから)
 アユは古事記の時代から1300年と長い年月、日本の清流を住みかとして、幾多の風雪や自然災害に耐えて残っている立派な種です。今回の台風でアユの生き残ってきた知恵はなんだろうかと、驚いています。
 又、金目川は石の下にシマヨシノボリ、ボウズハゼがたくさんいますが、今回の台風で川底の石は流され、たどり着いたところの石の下でジーとしているだろうかと、又、ヒゲナガカワトビゲラもしっかりと石の下にへばりついて生き延びているだろう、このトビゲラは石との接点に強くついているので、この台風の巨大攪乱で新しい住みかを作っていると私は信じています。
 台風の直前に、大きなモクズガニが金目川の上流に3匹いました。自然災害に負けずにいる種のたくましい力に勇気を受けました。
 台風の後、生き物たちは、どうしているかと思いですが、想像以上にしっかりと生き延びている生き物に感動をしました。
 台風の前から、吾妻橋、新霞橋の付近は川底の整備が行われていましたが、効果が実証されたようです。ただ、金目川の土手の高さが河床から4mのラインですが巨大豪雨に耐えることが、懸念になった次第でした。
                                       文責 柳川 三郎



台風19号の脅威、その時金目川は、人は、生き物たちは



台風19号



濁流 今にも氾濫しそうだ
 

台風後の翌日の10時の金目川 生い茂っていた夏草はあとかた無し



同じだ、生い茂っていた夏草、あとかた無し



台風19号から4日後、金目川「飯島堰」右岸の爪痕残る



4日後 7羽のカルガモ



4日後 白濁の流れ